【終了】2020年12月10日「山羊の日」特別展示
12月10日は詩集『山羊の歌』刊行日
中原中也の詩集『山羊の歌』は昭和9(1934)年12月10日、東京の文圃堂〈ぶんぽどう〉書店から刊行されました。詩集の編集は昭和7年に終わっていましたが、資金不足や版元が決まらなかったことにより出版は難航。実に2年半の歳月をかけてようやく世に出た、中也念願の第一詩集でした。
この『山羊の歌』には、「サーカス」「帰郷」「汚れつちまつた悲しみに……」といった中也の初期の代表作が収録され、中也没後83年が経った今でも、多くの人に読み継がれています。
中原中也記念館では、中也にとって記念すべきこの12月10日を「山羊の日」と名付け、ささやかなお祝いのイベントを行います。
2020年12月1日(火)~12月13日(日)
特別展示 中原中也直筆原稿「春の日の夕暮」
今回の特別展示は、詩集『山羊の歌』冒頭に収められた詩「春の日の夕暮」の原稿です。未発表小説「青年青木三造」が書かれた原稿用紙の裏に記されています。
「春の日の夕暮」の初稿は、大正13(1924)年、詩の創作ノート「ノート1924」に書かれました。この原稿はそれから8年後となる昭和7(1932)年、中也が『山羊の歌』の印刷用原稿を準備する際、清書前の下書きとして制作したものであると考えられます。タイトルは詩集収録時に「春の夕暮」から「春の日の夕暮」へと改題されました。
なお、この原稿は昭和47(1972)年の火災により大きな損傷を受けましたが、平成29(2017)年に修復を行い、展示が可能な状態によみがえりました。
2020年12月12日(土)~12月13日(日)
来館者プレゼント
各日先着10名様に『山羊の歌』のまめほんをプレゼント!
来館者全員に「山羊をつれた中也くん」ポストカードをプレゼント!