【終了】11/29~12/10『山羊の日』特別展示
12月10日は詩集『山羊の歌』刊行日
中原中也の詩集『山羊の歌』は昭和9(1934)年12月10日、東京の文圃堂〈ぶんぽどう〉書店から刊行されました。詩集の編集は昭和7年に終わっていましたが、資金不足や版元が決まらなかったことにより出版は難航。実に2年半の歳月をかけてようやく世に出た、中也念願の第一詩集でした。
この『山羊の歌』には、「サーカス」「帰郷」「汚れつちまつた悲しみに……」といった中也の初期の代表作が収録され、多くの人に読み継がれています。
中原中也記念館では、中也にとって記念すべきこの12月10日を「山羊の日」と名付け、ささやかなお祝いのイベントを行います。
2023年11月29日(水)~12月10日(日)
【特別展示】 島木健作宛 自筆献呈署名入り『山羊の歌』(新収蔵)、島木健作名刺
今から89年前の昭和9年12月10日、中原中也の第一詩集『山羊の歌』が、編集開始から2年半の月日を経てようやく刊行されました。これを記念して、中也が島木健作に贈った『山羊の歌』を特別に展示します。
島木健作宛自筆献呈署名入り『山羊の歌』は、本年の中原中也の会第28回大会でご講演いただいた川島幸希氏(秀明大学学長)から、中原中也の会を通じて当館に寄贈されました。
島木健作(1903-1945)は『生活の探求』『赤蛙』などで知られる小説家です。中也が多くの詩を発表した雑誌「文学界」の同人で、中也が鎌倉に暮らした昭和12(1937)年当時、同じ鎌倉の雪ノ下に住んでいました。同年5月11日の中也の日記に初めて島木を訪ねたことが記されているほか、「文学界」中原中也追悼号に発表された島木の「追悼」にはその後も何度か中也の訪問を受けたことが書かれています。
この『山羊の歌』は、そうした交友の中で島木に贈られたものと思われ、署名が苗字のみであるところに他の例とは異なる特徴があります。
2023年12月9日(土)~12月10日(日)
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